■自分の店を持った今、そういう厳しさを、スタッフに教えられるのですか?
いえ、スタッフには自由にしてもらっています。
ただし、自分の中には一本の線があって、そのラインだけは伝えるようにしています。そこから外に出たときには、給料下げるよ、とか、辞めてもらうよ、と。
面接のときには、「やってみてダメだったら辞めて良いよ」と伝えます。ひとつの仕事がその人に合うか合わないかは、実際にやってみないとわからないことなので。
お店というのは大前提として、働いている人たちの雰囲気が良くなければいけません。合わない人が無理をして働くのは、誰にとってもプラスになりませんから。
■では大事にされているのは、そのあたりのことでしょうか。
その通りです。そこが一番気を遣うところです。
働いている人間が楽しんで仕事をして、お客様にとっても楽しくてくつろげる店を作りたいですね。
■魚住さんにとって飲食業の魅力はどんなところですか?
成長を見られるところです。
人が成長する。街も成長する。スタッフも成長する。それを、ひとつの場所からずっと見ていられるということですかね。それがなにより楽しいですね。