■独立してひと月あまりですが、感触はいかがですか。
今はとにかく「やるしかない」と感じています。
店を持つことのひとつの大きな醍醐味は、売上を上げることです。できることは全部やって、どうしたら売上につながるか考えていきたいですね。
■新しく始められたこともあるのでしょうか?
例えば、この辺りはオフィス街なので、土曜日のお客さんが少なく、私が来る以前の2〜3年は土曜日の営業はしていませんでした。しかし私が入ってからは土曜日も開けるようにしました。
私はアットホームな温かい雰囲気が好きで、いつでも気軽に来てもらえるような店が理想です。そのためには、お客様と接する機会をできるだけ増やして、この店や私やスタッフを好きになってもらいたいと思っています。
■飲食業の魅力はどんなところでしょう?
自分が作ったものをお客様にお出しして、その場で喜んでいただける。それがなにより嬉しいですね。「飲食をやってよかったな」と、そのたびに思います。
先ほどお話しした広告代理店の場合は、ひと月ふた月かけて作ったものを世の中に出して、その結果が帰ってくるのにも時間がかかります。アンケートハガキなどのフィードバックはありますが、お客様の声を直接受け取ることは非常に稀で、お客様の喜ぶ姿を直接目にすることは少ないのです。
私はどうやら人が好きなのです。人ってそれぞれ、良いところ悪いところ、たくさんの顔を持っているじゃないですか。そんな色々な面をもった人たちが笑顔になるところを直に見ることができる。飲食業はそれを一番感じることができる仕事のひとつではないでしょうか。